Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

映画

散歩する侵略者

宇宙人があるいは人類を侵略する、地球を侵略するというとき、それは具体的にどのようなことを表しているのだろう。 人類を滅ぼす。地球をどうするのかは分からない。 地球を支配する。人類をどうするのかはわからない。 映画『散歩する侵略者』の宇宙人は、…

ダム・マネー ウォール街を狙え! - Dumb Money

dumbmoney.jp先週、観に出かける予定でいたのだが、降雪のために断念した。そもそも公開劇場数の少なさが、何かを物語ってはいないか?という疑念もあり、あえてスクリーンで見る必然性もなく、そのうちレンタルで観ればよい、と思い直したのだが、小春日和…

ナポレオン - Napoleon

youtu.be 映画『ナポレオン』は、疑問の残る内容だった。映画はマリー・アントワネットの斬首刑から始まる。首が切断される瞬間、切断された首を掲げる露骨な描写に、ありのままの表現、ナポレオンを印象操作や脚色なく映像表現しようとする意志を読み取った…

ゴジラ-1.0

https://www.tumblr.com/espio999/72411152824/godzilla-on-flickrespio999.tumblr.com山崎貴監督と言えば、『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』での悪評のため、たとえ観たくなる作品であっても、事前の注意を怠らず、不用意にチケットを買わない、その…

ザ・クリエイター/創造者 - The Creator

www.20thcenturystudios.jp80年代に世界を席巻した日本の家電、「Japan as No.1」を意識した世界観、そして90年代のジャパニメーションまで、当時の日本を感じさせるビジュアル要素の影響力は大きい。映画『MATRIX』の演出には、コミック、ならびに映画『攻…

『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話

www.youtube.com『ガールズ&パンツァー 最終章』第3話が公開されたのが2021年3月。2年半ぶりに最新作、第4話が公開された。長らく待たされたことに加えて、昨晩の先行上映後、Twitterに投稿された反響に煽られ、期待がますます高まっていた。結果、期待しす…

アステロイド・シティ - Asteroid City

asteroidcity-movie.com劇中劇というものがある。私たち、観客が観賞している作品の、その世界の中で演じられる劇であり、それを含む作品というのは、言うなれば入れ子構造の劇だ。基本的に観客は、その入れ子構造の外、いわゆるメタの視点から作品を観賞す…

SAND LAND

sandland.jpこの夏の映画は『Oppenheimer』、あるいは『Barbie』と期待していたのだが、前者は日本での公開日が定まらず、後者は主張のストレートさ、さらにはバーベンンハイマー*1に至り、観賞する意欲をそがれてしまった。 わざわざ大金を投入した大作映画…

貞子vs伽椰子

なぜか怪談は夏の風物詩だ。それが転じてなのか「幽霊」は夏の季語に採用されている。しかし視界を日本から世界へ広げれば、いわゆるホラー作品が夏の風物詩的な存在とは限らない。興行上の事情から夏に公開されることはあるかもしれないが、基本的にはオー…

君たちはどう生きるか

www.ghibli.jpIMAX版『君たちはどう生きるか』の鑑賞は、海、そして雲の描写の出色さ故に、西洋画の世界に没入するような体験だった。CGによる立体塗り絵のようなアニメとは異なり、筆致が伝わるような手描きアニメーションの描写と動きを堪能するのは、IMAX…

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

youtu.be前作*1から15年、インディ・ジョーンズは本来5部作だったという話に従えば、これが本当の本当の完結編ということになる。あえて「インディ・ジョーンズ」を冠する必要性を感じないほど、前作の印象は平凡だったものだから、歴史的オーパーツである…

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

以前のブログ、2008年の投稿に加筆、編集したものです。禅三部作から約20年ぶりの新作と知った時の印象は、無理に新作を作って汚点を残すようなことにならなければよいが、ということだった。インディ・ジョーンズ・シリーズは当初、5部作だったものの、三…

ガルム・ウォーズ あるいは押井守版『風の谷のナウシカ』

映画『ガルム・ウォーズ』は、『攻殻機動隊』的な軍事、サイバー要素を多分に取り込んだSFファンタジー作品だ。特徴的なのは、 男性、女性が異なる種族として対立している世界 それぞれの身体はサイボーグ化された義体である 固有の経験がコピー、平準化され…

グリッドマン ユニバース

『SSSS.GRIDMAN』*1は良かった。実写特撮をモチーフとして、その演出的な特徴、大雑把な粗さをも昇華させ、センスを感じさせる絵作りで、とても魅力的な作品だった。その関連作品である『SSSS.DYNAZENON』も、そのシナリオと展開に中途半端さを感じながらも…

シン・仮面ライダー

公開初日からTwitterに流れる投稿を見て、エヴァQの再来を懸念していたのだが、全くの杞憂だった。決して、『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』*1のように一般受けしそうなものではなく、そもそも『仮面ライダー』という題材自体が彼らに比べて一歩及…

Everything Everywhere All at Once

まず海外では1年前に公開された作品であり、とっくにネタバレもされている作品だ。たとえ細部を追いきれなかったり、ストーリーが理解できなかったりしても、あらすじ等々はWikipediaでも公開されている*1。とはいえ、決してストーリーや展開が理解できない…

すずめの戸締まり

新海誠のこれまでの作品とは、大分違った印象の新作だった。これまでの作品は単純明快で、観れば分かる、理解できる。しかし今回は違った。全てを語らないのだ。例えば、次のことは少し考えなければ理解できないのではないだろうか。・なぜダイジンは、扉が…

君よ憤怒の河を渡れ

昔、「憤怒」を「ふんど」と読み、父親から指摘されたことがある。しかし、この映画の場合は「ふんど」で正解なのだ。実際タイトルに「ふんど」とふりがなが添えられている。描写、展開が雑な部分があり、現代だと問題視されるだろう描写もあるものの、面白…

フィッシュストーリー

あるイベントを主軸として、複数のストーリーがハブ&スポーク的に繋がっている群像劇がある。典型例は映画『マグノリア』*1だ。もう一つの典型例が、あるイベントがきっかけとなって、複数のストーリが連鎖して、エンディングに至ると同時に、単一の映画と…

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www.youtube.com ドルベースの視点 トップガン マーヴェリック

シン・ウルトラマン

『シン・ウルトラマン』は、文句なしに楽しめた作品ではあったのだが、映画『シン・ゴジラ』の鑑賞中に感じた新規性のある驚き、圧倒感のようなものを感じることはなかった。しかし、その映像表現、提供される情報とその解釈に加えて、過去のウルトラ・シリ…

THE DARK KNIGHT

これは2008年に以前のブログへ投稿したエントリーを加筆、編集したものです。スーパー・ヒーローの中でも、バットマンは異色の存在だ。いわゆる「正義」の見方ではなく、「法」の正義*1に与する存在なのだ。その点において、スーパーマンのような存在は彼の…

THE BATMAN

youtu.be いわゆるスーパー・ヒーローの中でもバットマンは異色の一人だ。その正体は宇宙人や超人ではなく、生身の人間であること。そして「正義」の味方ではなく、「法」の正義*1に与する存在であることだ。裁くのは自分自身ではなく、法律であることを、バ…

20220307 ウクライナ危機からの連想

80年代の冷戦構造は商業文化にも影響を与え、コミックや小説、ゲームの舞台設定に反映された。冷戦構造とはいえ、必ずしも米ソ衝突とは限らず、あるものは中ソ戦争であったり、またあるものは勢力均衡や核保有など、冷戦構造を支える要素をモチーフとしてい…

フレンチ・ディスパッチ - The French Dispatch

この映画を鑑賞して、何より良かったのは、無用に感情を刺激されず、リラックスして映像を堪能できたことだった。少なくともストーリーに退屈させられる要素はなく、つまらないと感じる要素もない。そして強烈に印象に残る要素もない。「雰囲気」映画と呼ば…

サンダーバード55 - THUNDERBIRDS GOGO

思い出補正というのだろうか。昔はあれほど面白かった、熱中した作品に、時を経て改めて接したとき、昔ほどの面白さを感じられないことがある。特に昔のゲーム、映画、テレビドラマに接したときに、そのような落差を感じることがある。『サンダーバード55』…

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https://espio999.tumblr.com/post/670463017165733888espio999.tumblr.com The Matrix Resurrections ポークBBQサンドイッチ 1 Push Snap

V for Vendetta

これは2006年に、旧ブログへ投稿したものです。加筆、修正の上、こちらへ移行しました。去年のゴールデンウィークに上映されていたのが『CONSTANTINE』だった。今年は『V for Vendetta』だ。かたや天国と地獄の代理戦争に参戦するエージェント、しかし彼は全…

ゴジラvsコング - Godzilla vs. Kong

『ゴジラvsコング』(以下、コング)を観てきた。IMAX 3Dでの鑑賞は、映像も音響も迫力が十分に伝わる、とても満足できる体験だった。 1月に公開延期が発表され、7月2日の日本公開となった。MonsterVerseと呼ばれるシリーズ3部作中で、最高評価を獲得してい…

コーヒー&シガレッツ - COFFEE AND CIGARETTES

これは2005年に、旧ブログへ投稿したものです。加筆、修正の上、こちらへ移行しました。Jim Jarmusch監督の新作は、11エピソードで、約90分で構成される短編集だ。全エピソード間の共通要素は、タイトル通り、コーヒーとタバコ、そして二人の役者(あるいは…