Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

スペアリブ

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これは2005年に以前のブログへ投稿したエントリーを加筆、編集したものです。

豚バラ肉の、特に骨付きの部分をスペアリブと呼ぶ。柔らかく、ジューシーな部位で、煮ても、焼いてもおいしくいただくことができる。
料理としてのスペアリブは、ただ焼くだけだ。とはいえ、オーブンでローストするか、グリルか、あるいはトースターで焼くのか、調理だけでも印象に変化を付けることができる。加えて、ソースで味付けのバリエーションも増やせるので、手間のかからない手軽な楽しさがある料理だ。

日本の食卓に並ぶスペアリブの典型例は、甘辛いソースが絡んだ肉をローストする、アメリカ式BBQの亜流のような印象だ。この投稿で取り上げるのは、私なりにBBQを解釈したアレンジ・レシピだ。

注意

投稿では、スペアリブを焼くのにトースターを用いる。そのため、リブから出た脂に引火するリスクがある。たとえ一見、火が付いていないようでも、トースター内が酸欠状態のため、ふたを開けた途端に引火する恐れもある。くれぐれも注意してほしい。

材料

スペアリブ 3~4本
300g程度

もし脂分の多いスペアリブが好みではない場合、脂抜きをしておくと良い。脂抜きをしておくと、マリネの下味も付きやすくなる。
フライパンで沸騰させたお湯へスペアリブを投入し、灰汁を取りながら煮る。煮る時間は肉の大きさ次第だ。目安は10~20分程度で、火を入れ過ぎない程度に。

ソース

ニンニク 2片
タマネギ 半分
ケチャップ
とんかつソース
コショウ
バジル
適量
ピリピリ 数本

ピリピリとは唐辛子の水煮だ。無ければ、次の材料で代用することができる。

  • 瓶詰のハラペーニョ
  • 水につけて、しばらく置いた唐辛子(鷹の爪)

後者について注意してほしいのは、辛味の染み出た液ごと使用することだ。辛味が欲しいので、極端な話、唐辛子そのものはソースに加えなくても構わない。

スペアリブの味付けにパインが含まれることがある。パインに含まれる成分の作用で、肉を柔らかくする、という目的以外に、いわゆるアメリカのBBQソース的な甘酸っぱさを演出する目的もあったのではないか、と私は推察している。

ここで作るソースは、いわゆるアメリカのBBQソース的な甘酸っぱさは控えめに、スモーキーさはない代わりに、スパイシーに仕上げようと思う。以下の組み合わせで、好みの風味に調整する。

甘味 とんかつソース
酸味 ケチャップ
辛味 ピリピリ

甘辛いのが好みならばソースを多めに、ある程度の酸味が欲しければケチャップを多めに、など自分好みに調整する。注意したいのは、多く作りすぎないことだ。
ソースは、肉に下味をつけるためのマリネのために用いる。焼肉のモミダレのように、肉を漬け込むほどの分量は不要だ。肉全体に振りかけるくらいの分量で良い。

  1. タマネギ、ニンニクをスライスする。
  2. スペア・リブの肉の側に、骨まで達するくらいの切り込みを入れていく。
  3. 切り込みにスライスしたニンニクを挟む。
  4. 適当な容器へスライスしたニンニクとタマネギ、スペアリブを投入する。
  5. 材料を混ぜ合わせたソースを投入し、3~4時間から1日寝かせる。

冒頭の写真が、ここまでの準備を終えた状態だ。

寝かせる時間は3~4時間で十分だ。とはいえ、律儀に調理開始の3~4時間前に準備する、という段取りは考えにくいのだ。きっと「今晩はスペアリブにしよう」と言った気持ちで準備を始めるのではないだろうか。結局、半日~1日程度寝かせることになるのが現実的だと思うのだ。それで全く問題ない。

調理

トースターで30分加熱する。おそらく最大15分が一般的なもので、30分焼き続けられるトースターは存在しないのではないだろうか。15分間焼き続けたら、肉を反転させるにはちょうど良い頃合いだ。片面15分ずつ焼くことになる。

トースターの受け皿に野菜を、焼き網に肉を載せる。焼き網とは、具体的にはこのような製品を指している。使用するトースターのサイズに合うものを探してみて欲しい。

  1. トースター用の受け皿にアルミホイルを敷く。
  2. 寝かせた容器からニンニク、タマネギを取り出しパレットに敷き詰める。
  3. 野菜の上から網を載せる。
  4. 網の上にスペアリブを載せる。
  5. 容器内のソースを全体に降りかける。
  6. 受け皿をトースターに投入し、30分焼く。

タマネギとニンニクは直接加熱されることがないので、まず焦げることはないだろう。意図しているのは、脂とソースを吸い込んで、それ自体がソースの一部になることだ。これをリブと一緒に口にすることで、野菜の甘さと香味成分がソースに風味に加わり、味わいに奥行きができることを期待して調理している。

余談

本来、オーブンを用いるのが一般的だろう。脂抜きをせず、焼いている間に脂が具合よく抜けていることを期待するなら、グリルを用いるのが良い。ただしグリルにも欠点がある。脂とともに下味のソースも流れ落ちてしまうため、ソースの絡み具合がいまいちなのだ。また流れ落ちた脂の後片付けも面倒かもしれない。

料理のもののは手間のかかるレシピではないので、好みの味加減、焼き加減になるよう、試行錯誤してみると良いと思う。