Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

オランダの安楽死適用拡大というニュースについて

下記2つのブログ記事に刺激を受けて、ひさしぶりにブログを投稿してみる気になりました。

【朗報】 オランダ政府、合法の安楽死の対象を人生に疲れた人にも拡大へ - ゴールデンタイムズ
オランダの合法安楽死、病苦の他に人生に疲れた人にも対象を拡大へ - Sputnik 日本

タイトルと記事の内容を見ると自殺自由法のようなものを想像してしまうのですが、実際の記事を読んでみると、そのニュアンスは若干異なるようです。

先の2つの記事で触れられている、英ガーディアン紙が報じたこと、というのは次の記事を指しているのでしょう。
www.theguardian.com

勝手に全文翻訳してしまうのは問題があるため、ポイントだけを抜き出してみると、

  • 健康大臣、法務大臣が書簡にて次のことに触れた。

 厳密かつ慎重な基準において、人生を完結させるという考えに至る者は、いわゆる自身の威厳のために人生を終えることを認められる。

  • 特に健康大臣は次のことに触れている。ただし適用年齢は定めていない。

 人生の終末を自分自身で選択すること、を高齢者が望んでいることから、この制度の適用は高齢者に限定する。

  • 大臣は次のことには同意していない。

 耐えられないほどに苦しめられ、希望もない、しかしながら医療上の根拠のない者からの安楽死要請を適法とすること。

  • 2017年末までの起草を見込んでいる。
  • 安楽死適用範囲が、そもそもの基準である「耐えがたい苦痛」が、末期症状患者だけでなく、精神疾患や痴呆患者にも適用されてしまう、という議論を呼ぶだろう。


自殺自由法的な安楽死ではなく、尊厳死というのは、例えば延命措置されている患者に適用されるのですが、その範囲を若干拡大する措置を見込んでいるような印象を持ちました。

ちなみに、本題から外れて興味を引いたのは次の話題です。

  • オランダでは安楽死の適用事例は、10年以上、毎年2桁成長で増えており、2015年は5516件、死因の3.9%に及んでいる。
  • 安楽死を要請する患者は増えており、多くの医師が躊躇なく実施している。

安楽死尊厳死と、それを実施する医師の葛藤や免責、法的事柄などなど、それらにまつわる諸々の議論というのは、もうすっかり卒業されてしまったかのような雰囲気を感じます。

impsbl.hatenablog.jp
blog.livedoor.jp
jp.sputniknews.com

ニコニコドキュメンタリー

2018年1月14、15日にニコニコドキュメンタリーで安楽死をテーマにした4本の番組が放送される。特に14日19:00からの番組は、オランダでの様子が取材されているという。私が特に注目しているのは、

  1. 安楽死評価委員会のインタビューと、その認定基準。
  2. 開発中の全自動安楽死マシンSARCOの開発者インタビュー。

カナダ、ベルギーのドキュメンタリー作品も放送される。このブログ投稿に関心のあった読者には、興味を感じる放送になると思う。
live.nicovideo.jp
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