メモを含む毎日の記録を、カテゴリ「早起き生活」に投稿している。稀に、そのメモを目当てに参照されることがある。今回の投稿は、そのようなメモの一つだったものだ。頻繁に参照される投稿ではないのだが、継続的にアクセスされていた。
そのメモとは、MakeMKVとDVDFabの比較だ。どちらも、いわゆるリッピングに用いられるソフトウェアだ。物理的に傷ついたBlu-ray、DVDディスクの復旧手段としてのリッピングを想定して、機能を比較している。
本日分の投稿として、独立した記事に仕立てることにした。継続的な需要があるならば、その方が検索からも訪問しやすくなるはずだ。
ちなみに、目的は記録されている映像、音声の復旧であり、データの復旧ではない。映像メディアではなく、データ・ディスクとしての復旧手段は別の記事*1で説明しているので、そちらを参照してほしい。
比較
| MakeMKV | DVDFab | |
|---|---|---|
| 単機能 | 多機能 | |
| メディアの読取エラー | スキップ不可 | スキップ可能 |
| GPUサポート | 無し | 有り |
DVDFabの利点は２つある。
読取エラーを無視できるので、傷ついたメディアでも、ひとまずISOファイルへ変換することができる。しかし読取エラーがISOファイルにも反映されるため、データが復活できる保証はない。
データは読み取りできるものの、画像や音声にノイズが入る程度のダメージであれば、ISOファイルから高速にリッピングすることができる。
読取エラーを無視する前提でも、データそのものが読み取りできなければ、そこでリッピングは強制的に中断させられる。
MakeMKVはメディア、ISOファイルに対応しているものの、読取エラーを無視することができない。そのため読取エラーのリトライ上限に達すると、MKVファイル生成に失敗する。読取エラーを無視して、強制的にMKVファイルを出力させることはできない。
どちらのソフトウェアも読取経過のログを出力してくれる。ログを参照すると、読み込みエラーの影響を受けているファイル名を特定できる。もし該当ファイルが動画本編以外のものであれば、意図的に該当ファイルの項目（音声、字幕や特典映像）をリッピング対象から外すことで、読取エラーを回避できるかもしれない。
特にMakeMKVの場合、英語音声＋英語字幕の本編映像など、必要な要素だけを取り出してMKVファイルに出力できるので、調査してみる価値はある。しかし、大体においてダメージを受けているのは本編の動画ファイルだったりするのだが…
メディア上の最大のファイルが本編の動画ファイルなのだから、メディアに傷が入ったとき、その傷が本編ファイル上である確率はとても高いのだ。仕方がない。
