これは2006年に投稿したエントリーで、以前のブログから引き継いだものです。
以前、Exchangeのストレージ構成に関する話題を2つエントリしました。
Exchange 2003のストレージ構成見積 - まずはザックリやる。
Exchange 2003のストレージ構成見積 - IOPSを測ってみる。
ここで紹介していることは見積もりについての基本的な考え方なのですが、見積もりの度にそんな面倒な計算をやっているのか?と言うとそんな非効率なことは無いわけで、その考え方をExcelなりに落とし込んで、適当な値を入力すれば情報が得られるような工夫をするわけです。
それはMSやその関連のコンサルタントだけではなく、社内SEも同じ。前者の場合、その手のツールが配布されているようですね。じゃあ後者は?自分で作るしかないでしょう。と言うわけで、私の作ったExcelでの計算支援ファイルの紹介です。
github.com
グリッドの上から、
1.見積もりの前提となる規定値
2.見積もりの根拠となる変数
3.1、2に基づいた計算結果
と言う構成になっています。
=====[ 前提となる規定値 ]=====
IOPS絡みのエントリで紹介した負荷係数やRAID構成にともなうI/Oペナルティなど、すでに決まっている値を設定しています。
この部分の値について、ユーザーは操作する必要はありません。
workload - 負荷
IOPS standards - IOPSの基準値
I/O ratio - I/O比
RAID Penalty - RAID構成に伴い増加するIOPS
=====[ 根拠となる変数 ]=====
必要なメール・ボックス数、そのサイズ、どれだけ拡張可能なのか?そして全体をいくつのストレージ・グループに分けて構成するのか、用件や環境によって異なる値を登録します。
ユーザーは必要な値を入力しなければなりません。
# of mail boxes - メール・ボックス数
mail box size (MB) - メール・ボックス1つの既定容量
adjustment factor - 調整係数
例:ユーザーはメール・ボックスの容量を既定容量の2倍まで拡張できる場合
調整係数 = 2
# of storage groups - 全体を構成するストレージ・グループ数
HDD size (GB) - 全体を構成するHDD1本当たりの容量(*1
=====[ 計算結果 ]=====
既定値と変数から求められる計算結果を出力します。
この部分の値について、ユーザーは操作する必要はありません。
necessary storage capacity - ストレージ全体の容量
storage group size (GB) - ストレージ・グループ一つの容量
Total IOPS - 総IOPS
Total IOPS with RAID penalty - RAIDペナルティを加味した総IOPS
# of necessary spindles in whole storage - ストレージ全体で必要なHDD数
# of necessary spindles/storage group - ストレージ・グループ1つ当たりに必要なHDD数
necessary size(GB)/HDD - HDD1本当たりに必要な容量(*1
the amount of disk size (GB) - *2に基づいたディスク全体の総容量
the capacity of storage group (GB) - *2に基づいたRAID構成後の総容量
the real amount of disk size (GB) - *1に基づいたディスク全体の総容量
the real capacity of storage group (GB) - *1に基づいたRAID構成後の総容量
計算支援ファイルはGitHubからダウンロードできます。
github.com
ダウンロードしたら実際に使ってみましょう。
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