Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

Surface Proの徒然-互換ペン、65Wアダプター、BRYDGE、そしてType Coverの問題

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腐れ縁という言葉がある。人間関係において、好ましくない関係であるにも関わらず、長く続いている関係だ。それは人間関係だけでなく、割り当てられた業務であったり、組織や環境にも当てはまる。Macで仕事をしたいのに、Windowsの使用を強いられ続けている、というのも腐れ縁かもしれない。
私の場合はSurface Pro4だ。Apple Newton以来のタッチ・コンピューティング熱が再燃したところ、丁度良いタイミングで破格の新品セール品を見つけ、購入してしまい今に至る。

Surfaceペンを用いた日本語手書き入力の認識は、かなり良好だったのだが、すぐに使用を止めてしまった。問題は日本語入力ではなく、半角全角の切替にあった。特にメール・アドレスやパスワードの入力、数字や略称など全角半角混在の文章を書く際の長文入力と変換が障壁だった。
ここでキーボードが欲しくなると、ポータブルPCに関して言えば、結局「ラップトップ」が私には最適解なのだと気付いたのだった。

そのようなSurface Proを、ペン先であったり、英語配列のType Coverであったりの埋没費用を支出しながら、いまだに現役で使っている。

Pro4に限らず通じる話題として、今回は次の3点を共有したい。

  1. あると便利なもの
  2. ニッチ用途だが便利なもの
  3. Type Coverを認識しない問題

Surfaceペンの互換製品

昨年、Surfaceペンのペン先について投稿した。そのときには気づかなかったのだが、ペン先を変えるよりも、いっそのことペン自体を互換製品に取り替えるのが、より良い場合がある。互換製品を頂いたのをきっかけに、このことに気付いた。

電子ペンと言えば、ユーザーの手の大きさと、ペン自体の太さ、長さとの関係性で使い心地が変化するため、使い心地について何も言うことはできないのだが、この製品については違う。太さは標準ペンとほぼ同じ、厳密には1mmほど細い。長さはトップ・ボタンが付いていない分だけ、短い。
標準ペンと同じマグネット配置で、Surface本体側面への磁力固定も安定している。
サイズ以外に、標準ペンとの目立った違いと言えば、

  • 充電池内蔵+Micro USB充電
  • クリップが付いていない。
  • トップ・ボタンが付いていない。
  • 2接点の側面ボタン

私にとっては、USB充電できる充電池内蔵であることが一番のメリットだった。単6電池の取扱店舗は少なく、安定供給しているのはAmazon Basicくらいのものだった。これで単6電池調達から解放された。
トップ・ボタンが付いていない代わりに、ペン側面に配置されているボタンが2接点になっている。ペン先側押下がトップ・ボタン押下として機能し、ペン尻側押下で右クリックとして機能する。

ペン先だけを調達するよりも数千円分コスト高だが、単6電池調達コストとUSB充電機能が付与されることを考慮すれば、十分補える支出ではないかと思う。

65W出力互換アダプタ+ソケット

impsbl.hatenablog.jp

BRYDGE 12.3 PRO BRY7101

www.brydge.com
私が利用しているのはすでに旧モデルとなり、公式サイトではセール品となっている。新モデルはまだUSでしか流通していないのだが、公式サイトかAmazon.comを通じて入手することができる。
この製品は端的に言えばBluetoothキーボードだ。それもかなりガッシリした金属製のものだ。そのため重い。Surface Proと合わせて重量は1.5Kg程度になる。
そして、かなりニッチ向けだ。端的に言えば、Surface Proを、

  1. 低コストでSurface Book化したい。
  2. 2-in-1的に運用したい。
  3. ラップトップ化したい。

このような要望を満たすことができる。特に1の要望を満たす点においては、強力なソリューションだ。Surface Bookは、必要に応じて画面部分をタブレットとして分離して、独立して運用することができる。しかし次の弱点がある。

  • USB端子、SDカードスロットなど諸々はキーボード側にあり、分離時に利用できない。
  • そもそも高い。

Surface Pro+BRYDGEで、これらの問題を解消できる。

Surface Pro+Touch Coverとの違いといえば、端的にはSurface Proのラップトップ化だ。次の2つの特徴を備えることになる。私にとっては、これらが目的だった。
加えて3つ目の問題が、当事者にとっては深刻なのだ。この点について、次の章で説明する。

  • キーボードのタイピング、安定性
  • キック・スタンド不要
  • Touch Coverを認識しない問題への対応

Type Coverを認識しない問題

この問題が報告され始めたのはSurface Pro 3からだ。突然Surface ProがTouch Coverを認識しなくなる。結論から言うと、この問題に解決法はない。ネットを検索すると、

  • 端子を掃除する
  • UEFIでTouch Cover portのon/offを切り替える
  • ドライバの問題
  • Windows 10の初期化、再インストール

このようなことが解決策として報告されているのだが、いずれもこの問題の本質を捉えていない。

Microsoft MVPですら、この問題を認識し、報告しているものの、Microsoftは公式に回答していない。気になるユーザーは、Microsoft MVPであるBarb Bowman氏の一連の投稿を追いかけてみると良いだろう。投稿末尾に参照先をまとめている。

ネットにおける現時点での推察はファームウェア更新の失敗だ。Surfaceには複数のファームウェアが搭載されており、それらはWindows 10のメジャー・アップデート時に更新されることがある。この時、何らかの事情で更新に失敗しているにも関わらず、成功したことにされている。
結果として、この症状の場合はTouch Cover portが死ぬ。ユーザーによってはUSBポートやSurface Hubポートが死ぬ場合もあるようだ。

MicrosoftSurfaceの更新ファイルを公開しており、ダウンロードもできる。特定バージョンにはファームウェア更新も含まれている。しかしAndroidなどと同様、Windows 10もアップデートの後戻りができないシステムだ。そのためファームウェアをインストールし直すことができない。
ファームウェアの問題なので、OSを再インストールしても回復しない。

この問題に遭遇したら、Surface、Type Coverのどちらに異常があるかを切り分け、Surface側であれば素直に諦めて、Bluetoothキーボードへ乗り換えを検討するのが良い。
Type Cover状のBluetoothキーボードもあるし、先述のBRYDGEも用途によっては候補になるだろう。
以上の切り分けは、次の様に行う。稼働しない方に問題がある。

  • Type Coverを正常なSurfaceへ装着し、稼働を確認する。
  • Surfaceを正常なType Coverへ装着し、稼働を確認する。

ちなみに私の場合、正常なSurface、Type Coverを使わせてもらうため、最寄りのビックカメラにて、店員にお願いして動作確認させてもらった。
手持ちのTouch Coverのバックライトは点灯したものの、お店のType Coverは消灯したままだった。私のSurfaceに備わっているTouch Cover portが動作していないことを認識した瞬間だった。