これまで利用していたPCのCドライブは、2013年9月から利用している。5年3か月ほど利用していることになる。幸いなことに、まだバッド・セクターは発生していないものの、そろそろ新ディスクへの移行を検討し始めるのに妥当な時期だ。
これまではSSHDを利用してきた。同じモデルは存在せず、マイナー・チェンジ版がゲーム用として販売されている。
SSHDのパフォーマンスには満足しており、現時点ではSSDは必要としていない。とはいえ、数年後のマザーボード、CPU更改が見えているので、あまり足を引っ張る技術は残さない、妥当な選択肢としてSATA SSDを導入することにした。
今日の話題はSSHDからSSDへのクローニングによる移行と、その周辺事項に関する話題だ。
KURO-DACHIを用いたSSHD→SSDクローニング
システム領域を新しいドライブへ移行するときは、いつもクローニングで対応している。これまではAcronis True Imageを用いてきたのだが、今回はハードウェアを利用することにした。玄人志向のKURO-DACHIだ。
玄人志向 HDDスタンド USB3.0接続 PCレスで高速クローン/3種のイレース可能 KURO-DACHI/CLONE+ERASE/ESKP
- 出版社/メーカー: 玄人志向
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SSHD、SSDの容量は、ともに1TB。SSHDからSSDへのクローニングには1時間45分(105分)を要した。クローニング中にエラーも発生せず、無事に作業を終えることができた。念のため使用したディスクを記載しておく。
Seagate FireCuda 1TB【 5年保証 】ゲーム用 正規代理店 3.5インチ HDD 内蔵ハードディスク SATA NAND フラッシュ ノートブックPC向け
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Samsung SSD 1TB 860EVO 2.5インチ内蔵型 【PlayStation4 動作確認済】5年保証 正規代理店保証品 MZ-76E1T0B/EC
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ライセンス認証
クローニングの次に警戒していたのがWindows 10のライセンス認証だったのだが、再認証は全く問題なかった。何の作業も必要なかった。
使用中のWindows 10は、Windows 7から無償アップグレードしたものでプロダクト・キーは存在しない。デジタル化されたライセンスがMicrosoft IDと関連付けされているだけだ。
PCのハードウェア構成を変更した際にはライセンスの再認証が必要で、その回数が制限されているという話題、それにまつわるトラブルが、Windows 10無償アップグレード期間中に報告されていたこともあった。
次の手順を予習していたのだが、Windows 10だけでなくMicrosoft Office 2016、その他アクティベーションが必要なアプリケーションは、いずれも起動するだけでいつも通りに利用可能な状態になっていた。
SSDの最適化
www.samsung.com
SSDはHDDに比べて書き込み回数に依存する寿命が明確なので、利用開始から早めに最適化の措置を完了させたい。SSDに対する書き込み抑制は、ユーザーそれぞれのノウハウ、考え方があると思う。特にSAMSUNG SSD独自の最適化として、SAMSUNG Magicianが2つの手段を提供している。
Performance Optimization | データの配置、整理 |
RAPID Mode | RAMを用いたI/Oの高速化 |
RAPID Modeは、Windowsが提供するReadyBoostと呼ばれる技術に似ている。USBメモリの代わりにRAMをキャッシュ領域として用いることで、SSDへのI/Oを最適化する。RAPID Modeと言うと高速化によるパフォーマンス向上が喧伝されるのだが、キャッシュを経由することによってSSDへのI/Oが効率化されることから、特に書き込みの抑制につながる。
SSDをシステム領域として利用する環境では、ReadyBoostは利用できない。高速化に貢献できないので不要、という理屈なのだが、私はI/Oの効率化のために利用したかった。SAMSUNG MagicianがReadyBoostの代わりを果たしてくれる。
余談
個人的なSSD書き込み抑制策
SSD導入以前から、I/Oを複数ドライブに分けるスピンドル分散の考え方を採用していた。端的には
- ページ・ファイルを、Cドライブとは別のドライブに設定する。
- user temp、Windows tempを、Cドライブとは別のドライブに設定する。
この考え方は、SSDへの書き込み抑制策としても活きる。
ページ・ファイルをSSD以外に配置するのは、システム・パフォーマンスにネガティブに影響するとはいえ、微々たるものである。私はむしろ、SSDの寿命維持にメリットを見出している。
ベンチマーク
SSDはPCの起動が早いという。確かに早くなったのだが、個人的にはあまりメリットには感じていない。外出から帰宅したらPCの電源を投入する、立ち上がるまでに着替えたり、お茶を入れたりで、起動時間の長さはそれほど気にしていなかったからだ。
各種アプリケーションの起動も早くなりはしたのだが、あまりメリットを感じられる程度ではない。数秒から数十秒の短縮時間を合算して、まとまった時間として利用できるようになるわけでもないからだ。唯一、感心したのはChromeの描画が向上したことだった。
ベンチマークを取ってみることにした。体感上の高速化によるメリットは感じられないものの、数値上の比較では圧倒的にSSDが高速だ。