在宅時間の長期化に伴い、PCの画面を眺める時間も多くなる。そこに常に表示されているのが壁紙だ。それは風景写真かもしれないし、ポスター的な何かかもしれない。それらは次第に視覚的なノイズと化していき、とにかく無駄に注意を引き付けられ、気に障る存在となっていった。
いっそ地味な壁紙を自作してみたらどうかと思い至った。地味な壁紙と言えば、部屋の壁一面に貼られているような、文字通りの「壁紙」だ。そのようなテクスチャ、あるいはドットや市松模様など、何らかのパターン(タイル)を繰り返した画像をGIMPで自作してみようと思った。
この投稿では、その手順を紹介する。
全て作業はGIMP 2.10.24で行っている。
パターン(タイル)の入手
何はなくとも、まずパターンを自作するか、どこから入手する必要がある。手っ取り早く入手できるところと言って思い当たるのは、UNIX系OSに収録されている壁紙フォルダだ。そこにXPMファイルが収録されていれば、それはほとんどの場合パターン画像だ。別の投稿で紹介しているMID (Maxx Interactive Desktop)にも、同様のパターンが収録されている。
またGitHubにも、そのようなパターンを集めたものがある。例えば次のページだ。
github.com
パターンの作成
壁紙化したいパターンを見つけたら、それをGIMPで開く。
まず行わなければならないのは、PATファイルが保存されているフォルダの特定だ。ここに保存されているPATファイルが、パターン・ボックスに表示される。パターン・ボックスとは、これのことだ。
矢印で指示しているのは更新ボタンだ。これは後述する操作で使用する。
フォルダを特定するために、次の操作を行う。
編集 > 設定
フォルダー / パターン
「パターン用フォルダ」に格納されているPATファイルが、パターン・ボックスに表示されている。新たにフォルダを登録しても良いし、表示されているフォルダが不要ならば、登録を削除しても良い。
壁紙化したい画像は、ここに一覧されるいずれかのフォルダへ保存する必要がある。
目的の画像をPATフォルダとして保存するために、次の操作を行う。
ファイル > 名前を付けてエクスポート
拡張子を"pat"にして保存する。操作を完了したら、パターン・ボックスの表示を更新すると、目的の画像がパターンとして登録される。
壁紙の作成
壁紙とする、新しい画像を生成する。
ファイル > 新しい画像
ここで壁紙の解像度を指定する。まず「テンプレート」を参照して、目的の解像度が収録されているかを調べる。スマートフォンやタブレットでは、機種によって解像度が大きく異なるので、収録されていない解像度の場合は、自分で調べて、適切な数値を入力する必要がある。
PC用のモニタについて言えば、典型的なのは次の2パターンだろう。
幅 | 高さ | |
4K QFHD |
3840 | 2160 |
FHD | 1920 | 1080 |
解像度を指定したら、画像を生成する。
ここで次の操作を連続して行う。
- ツールボックスから「塗りつぶし」を選択する。
- パターン・ボックスから目的のパターンを選択する。
- 新規画像上でクリックする。
画像一面が、選択したパターンによって塗りつぶされたはずだ。
ちなみに「塗りつぶし」とは、これのことだ。
この時点で画像として保存(名前を付けてエクスポート)しても良いし、色調変化やエフェクトなど好みの編集を行ったうえで、画像として出力すればよい。
私の場合は、このような感じだ。
🔎サンプル画像