このブログの読者、その多くはサラリーマンだ。ビジネス・アワーにオフィスから、検索エンジンを通じてアクセスする人が多い。担当業務に活用したい情報を求めてアクセスしているのだろう。
Windows関連のスクリプトに関する情報には、毎日数件のアクセスがある。日々のアクセス数は少ないものの、いわゆるロングテールとして長い間、アクセス流入の一つとして存在感を示している。4月に入り、そのアクセスが若干増えている。きっと新社員受け入れ関連の業務にまつわる需要なのだろう、と推察している。
WMI関連の記事を、以前のブログへ投稿していた。それらは2005年以降の情報だ。まだPowerShellが登場していなかった。
今回、それらの記事を統合、再編集することにした。近年MicrosoftサイトはMSDNやTechNet、「Hey, Scripting Guy!」などを再編し、サポート切れの製品、それにまつわる情報を削除してしまったようだ。記事の再編集に伴い、掲載していたハイパーリンクも、なるべく近い情報を提供しているページへ設定しなおした。
WMI (Windows Management Instrumentation)
docs.microsoft.com
かつてMicrosoftサイトに「Windows Management Instrumentation の秘密」というページが掲載されていた。WMIについての疑問、回答をFAQ的にまとめたページだった。該当ページは無くなってしまったのだが、そのコピーを掲載しているサイトを見つけた。特にQ7、8、10、14を参照すると良い。
Windows Management Instrumentation
Q7ではWMIが出力するエラー番号から、Pingプロバイダについて、Ping実行中に発生したイベントを報告し、WMIサービス、プロバイダの問題を判断するためのスクリプトが紹介されている。
Q8ではWMIサービスの再起動、WMIリポジトリの再構築、WMIコンポーネントの再登録について触れている。WMIサービスの再起動について、同サービスの特性についても解説されている。
Q10ではリモート・コンピュータへの接続から、WMICを介した接続、それらのエラー・ハンドリングについて解説されている。
Q14ではWMIの利用目的の一つ、ターゲットのパフォーマンス・データを取得に際し、未加工データと加工済みデータについて解説されている。
ちなみに近年のMicrosoftサイト再編に伴い、従来のスクリプト関連の話題は次のコーナーへ集約されている。
web.archive.org
Scriptomatic
gallery.technet.microsoft.com
Scriptomaticは、WMI classを利用するスクリプトのひな型を生成、実行してくれるHTMLアプリケーションだ。次の特徴がある。
- name space、classを指定するだけでひな型コードを生成、実行する。
- 実行結果の出力先として、コマンド・プロンプトだけでなくExcel、HTML、XMLをサポートしている。
- 出力するスクリプトとして、VBScriptだけでなく、Perl、JScript、Pythonをサポートしている。
- ドキュメントが付属している。
WMI classは内容が膨大なため、そのリファレンスとしても活用することができる。
WMI Code Creator (以下WMICC)
www.microsoft.com
Scriptomatic同様、WMIを利用したコード生成、実行機能を提供するツールだ。Scriptomaticと異なり、WMI.Netをサポートしており、サンプル・コードの生成、実行に加えて、操作対象機器を選択することもできる。Scriptomaticに比べて、より実務寄りのツールだ。
Scriptomaticとの相違をまとめた。
WMICC | Scriptomatic | |
アプリケーション形態 | 実行形式のアプリケーション | HTMLアプリケーション |
対象言語 | VBSCriptVisual Basic.Net C# |
VBScript JScript Perl Python |
操作対象 | ローカル環境 リモート環境 |
ローカル環境 |
実行結果出力 | コマンド・プロンプト | コマンド・プロンプト Excel HTML XML |
ADSI Scriptomatic
web.archive.org
Windows Server同様、Active Directory(以下AD)の運用管理にもスクリプトを多用する。そしてAD用スクリプトにもScriptomaticが提供されている。ADSI SCriptomaticだ。
Scriptomatic同様、ADSI Scriptomaticもコードのひな型を出力してくれる。