Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

FINAL FANTASY III(ファイナルファンタジー 3)

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ファミコン版「FINAL FANTASY 3」は、少年時代の私にはとても歯応えのある作品だった。今までクリア出来なかった作品の一つでもあった。

難関はラスト・ダンジョンだ。最終章日の数々を調達した上で、パーティ全員のステータスを整え、最終決戦上であるクリスタルタワーの入口でセーブする。ここからタワー、闇の世界をいう2つのダンジョンを通り、ラスボスを含むボスキャラとの6連戦だ。その間、ランダム・エンカウントのモンスターにも遭遇する。途中、セーブすることはできず、3時間程度の長丁場となる。10代の私には無理だった。

PSP版としてリメイクされた同作は、多少ゲーム・バランスが調整されたのだが、それでも、この最終ステージは健在だった。しかし社会経験を経た今、少年時代とは考え方が根本から違うのだ。
果たして、この最終ステージは…やはり通しで3時間を要したのだが、難なくクリアすることができた。通算36時間、レベルは54だった。

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少年時代の私は、攻撃し、ダメージを受け、回復し、の繰り返していた。定番のパーティ構成では、このループが何かのきっかけでで破綻しやすく、回復しにくいのだ。
現在の私なりのポイントは、戦闘の仕組み、ルーチン化にあるのだった。

赤魔導士×4

まずスタートから赤魔導士×4の構成でスタートした。赤魔導士にすることで次のメリットがある。

  • 攻撃+魔法に対応できる。
  • 攻守のバランスが良い。
  • 杖をアイテム使用できる。

全員攻撃、回復に対応できるので、柔軟に役割分担できる。中盤は装備できない武器が多く、攻撃力が落ちるのだが、杖をアイテム使用することで発動する魔法で代替できる。全員魔法使いだが、鎧が装備できるので、ある程度の防御力を維持できる。

レベル8まで存在する魔法のうち、赤魔導士はレベル5までしか使うことができない。少年時代、それが問題で白魔法、黒魔法担当を一人ずつ、最後に二人は賢者として組み入れるのが、少年時代だった。
よくよく考えると、レベル6~8までの魔法は使わないし、使う必要もないのだ。レベル5魔法でも万能な赤魔導士二人の方が、色々と都合が良い。

結局、レベル45でクリスタルタワーに到達するまで、このジョブ構成は変わらなかった。このタイミングまで赤魔導士を継続すると、ジョブ・レベルが99に達する。次の画像は、ゲーム・クリア時のジョブ・レベルだ。

赤魔導士ジョブ・レベル=99
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どうやら、このゲームの設計では、一つのジョブを継続し続けると、スタートからクリスタルタワー到着のタイミングごろに、最大ジョブ・レベルに達する。ここでPSP版ならではの特典がある。
ジョブごとに特別な装備が用意されており、最大ジョブ・レベルに達するともらうことができる。赤魔導士の場合は、クリムゾンベストだ。全能力値が10加算される鎧だ。

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またPSP版独自イベントで、アルテマウエポンが登場する。こちらは全能力値が15加算される剣だ。これを個別に二人の赤魔導士に装備させると、最終版でも前衛として活躍できる程度のステータスになる。

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これくらいのダメージは与えられる
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赤魔導士×2+吟遊詩人+竜騎士

しかし最終版、前衛、後衛を兼務できる赤魔導士は二人までだ。基本的に支援魔法は全体がけできないため、一人対一人で最大二人しか支援できない。特に一人が回復を担当するタイミングでは、一人しか支援できないのは効果的ではない。

そこで3人目は吟遊詩人にジョブ・チェンジする。吟遊詩人のメリットは、その特技「うたう」にある。

  • 順番は常にターンの最初
  • 効果範囲=パーティ全体
  • 攻撃=割合攻撃(ダメージ数=敵残存HPの一定割合)

吟遊詩人が最初に「うたう」ことで、常にターンの最初に回復や、支援が有効となる。
加えて、攻撃はターン序盤程ダメージが大きく、ボス戦でかなり有利に働く。連戦するボスのHPは99999~120000なので、序盤数ターンは毎回、ダメージ=9999となる。この間は、パーティの誰よりも強い。
これだけで赤魔導士一人分を上回る働きをしてくれる。

4人目は竜騎士にした。キャラクタの強さは、そのジョブ・レベルに応じて上昇するのだが、シナリオ最終版では成長させる機会も回数も乏しい。ジョブ・レベルに関係なく、安定して活躍できるジョブの一つが竜騎士だ。

このように編成することで、守りながらダメージを与えることができる。魔法が使えない代わりに、必要な場合にはアイテム担当になる。

戦闘の仕組み、ルーチン化

このようなパーティ構成で、単一パーティでありながら、前衛3人分、後衛3人分の働きができる。そして、戦闘は次のように仕組化される。
序盤は吟遊詩人が攻撃役、赤魔導士が支援役を担当し、割合攻撃のダメージが落ち着いてきたところで攻守を交代する。

パターン1~4
パターン1

竜騎士 ホーリーランス ホーリー
赤魔導士 ディフェンダー 自分にプロテク
赤魔導士 ディフェンダー 自分にプロテク
吟遊詩人 まもりのうた 全員ダメージ軽減

パターン2

竜騎士 ホーリーランス ホーリー
赤魔導士 任意 攻撃
回復
支援→竜騎士、吟遊詩人にプロテク
赤魔導士 任意 攻撃
回復
支援→竜騎士、吟遊詩人にプロテク
吟遊詩人 はめつのうた 割合攻撃

パターン3

竜騎士 ホーリーランス ホーリー
赤魔導士 任意 攻撃
回復
支援→竜騎士、吟遊詩人にプロテク
赤魔導士 任意 攻撃
回復
支援→竜騎士、吟遊詩人にプロテク
吟遊詩人 ぼうぎょのうた 全員防御力微増

パターン4

竜騎士 ホーリーランス ホーリー
赤魔導士 任意 攻撃
回復
支援→竜騎士、吟遊詩人にプロテク
赤魔導士 任意 攻撃
回復
支援→竜騎士、吟遊詩人にプロテク
吟遊詩人 いやしのうた 全員回復

吟遊詩人の「うたう」効果は2ターンなので、奇数ターンはパターン1を実行する。偶数ターンは状況に応じて2~4で対応するのだが、

  1. パターン1
  2. パターン2
  3. パターン1
  4. パターン2、3、4
  5. パターン1

特に序盤は、割合攻撃が有利なのでパターン2を多用し、割合ダメージが直接攻撃ダメージに近づいてきたら、パターン3、4を多用する。

余談

FINAL FANTASY (FF)シリーズで、最も野心的な作品だったのがFF2*1だっただろう。しかし自由度の高さと独自性ゆえか、特徴的な要素のほとんどは、後継作品に継承されていない。

FF3は、多くの要素が後継作に継承されたプロトタイプ的な作品といえるだろう。この作品が原点となる要素と言えば、ジョブ・チェンジだ。
FF2は全くユーザー任せの自由度のあるキャラクタ・メイキングを可能としたが、多くのユーザーの誤解を招き、開発陣の期待した通りに遊ばれることが少なかった。そこに分かりやすいレールとテンプレートをもたらしたのが、ジョブ・チェンジだった。

しかし定番的な考えにすぐに飛びつき、想像力に乏しく、Try & Errorの発想もない少年少女にとって、それはドラクエ的なパーティ構成から逸脱することはなく、終盤では忍者×2+賢者×2のパーティで締めくくるのがお約束だった。

ゲーム・バランスが調整されたPSP版は、そのような定番パーティ以外の組み合わせでも許容してくれる寛容さがある。
赤魔導士×4のパーティでも終盤まで難なくたどり着けるだけでなく、定番構成でも、圧倒的な攻撃力重視でもない、異色のパーティ構成でも余裕でクリアできてしまうゲーム・バランスは、ただゲーム・シナリオや、その文脈に合わせてパーティ編成するだけでなく、自発的な思考、アイデアに基づいた自由度を備えている。

社会経験を経て成長した大人ならではの楽しみ方ができるリベンジだった。

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