かつて運営していて、今は放置しているブログにTOGAF関連の情報を求めてのアクセスがあることに気づきました。中途半端ではあるのですが、TOGAF関連の情報は次のwikiにまとめています。
seesaawiki.jp
このエントリーは、その放置しているブログから引き継いだものです。情報は2008年のもので、TOGAF 8の内容に基づいています。wikiはTOGAF 9のものです。wikiと併せてご参照ください。
TOGAF 8 Certification Practitionersに興味があるのだけれども、セミナーは高額で受けられない。安価に独学で資格取得したい、という方々のために受験のための、私が実践した準備、学習方法をご紹介します。
私はこうして学習を進めました。
学習の方針は、おぼろげながらも全体像を掴み、それぞれの項目の詳細を詰めていく方法です。暗記学習はしません。
以下の学習を進める際、特に記載はしませんが、こんなことを同時並行で進めています。
‐電子辞書で調べた単語は、単語帳ノートに記録しておく。
‐読みながらポイントになりそうなキーワード、センテンスを記録しておく。
1.TOGAF Version 8.1.1 Enterprise Edition Study Guideを読む。
まず、Study Guideに一通り目を通します。このとき、文中で指定されている原書の参照先は確認しません。とにかく、Study Guideだけを読み切ります。
Study Guideは原書の要約になっています。TOGAFの内容、一通りを大雑把に理解するにちょうど良い内容です。また、章末の練習問題、巻末の確認問題も一通り挑戦します。このとき、解けなかった問題だけでなく、回答するときに正誤判断に自信の無かった問題にチェックを入れておきます。
2.再度Study Guideを読む。
Study Guideをもう一度はじめから読み直します。今回は、原書で参照先に指定されている部分にも目を通します。読む量は1回目から増えることになりますが、1回目でおおよその内容を把握していることとから、それほど苦痛にはならないと思います。
読みながら、1回目でノートしたものも含めて、得られた情報を体系化していきます。例えば、
‐各フェーズのIOT(Input/Output/Tool)
‐各成果物の体系化
とくに後者が重要です。原書中には、***は###に含まれる、などといった記載はあるのですが、それが体系化されて図示されていません。なので、自分でその作業を行います。
アーキテクチャは非常に抽象的な世界で、そこで表現されていることも頭の中でイメージ化するのが難しかったりします。さらに、非常に似たような単語を用いながらも、全然別のものを指していたり、その単語が日常一般的に指し示しているものと異なる定義をされているものがあります。たとえば、
‐Enterprise/Service/Solution/System/Application/Component/Data
‐Enterprise/Architecture Continuum
このような要素について、
‐何が何を含んでいるのか?
‐何がどのようなもので構成されているのか?
といったことを記録しておきます。
あわせて、各フェーズのステップを確認し、
‐何がいつ生成され、どこで参照されるのか?
も記録しておきます。
3.体系の再確認と弱点補強
原書では、各フェーズ、特にアーキテクチャ作成プロセスは個別に紹介されているので気付きにくいのですが、2までに記録した内容ををよくよく比較すると、次のことに気付きます。
‐各作成プロセスは非常に似ている。
‐主要成果物は非常に限られており、その生成から参照がほぼリニアに行われている。
このことに気づくと、個々に散らばっていた膨大な情報が体系化され、理解と記憶の負担が緩和されます。この状態でいまいち理解の弱い部分を再確認します。特に、テストで一番配点の高い、
‐ADM (Architecture Development Method) - Process
‐TOGAF 8 ADM - Information set
に関わる部分について、2でまとめた資料を中心に学習を進めます。