これは2006年に投稿したエントリーで、以前のブログから引き継いだものに加筆したものです。
Oracle Application Serverが稼動しているインフラを引き継いだものの、前任者はOracle Application Serverの管理者パスワードを忘れていると言う始末。そこで必要となる、Oracle Application Serverのias_adminパスワードのリセット方法を紹介。
Googlingすれば意外と見つかる情報ではあるものの、本家サイトと思われるページ
Oracle Application Serverのトラブルシューティング
は404 errorを返します。いくつかの海外サイトや掲示板を閲覧したものの、私が試した限りでは旧パスワードが必要なものばかりでした。そこで次のサイトにある記述を参考に試してみました。
J.3.1.1 Resetting the Administrator (ias_admin) Password
公式のアドミン・ガイドをアップロードしたのでしょうか...
OAS 10gを対象としたガイドですが、私が引き継いだ9aでも、次の手順で問題ありませんでした。
1.emctlの動作を確認する。
emctl status
動いていたら停止する。
2.emctlの停止
先のサイトでは、
emctl stop iasconsole
とあるのですが、私の環境ではbad optionと表示されました。iasconsoleがダメらしいのですが、
emctl stop
とすると、パスワードを問われてしまうのです。emctlにはパスワードのリセット用に
emctl set password [old password] [new password]
というオプションも用意されています。いくつかのサイトでは、
emctl set password reset [new password] emctl set password [new password]
でイケル!と言うのですが、私の環境ではダメでした。まずは何とかしてコレを止めなければならないということです。仕方ないので、サーバーを再起動するしかありません。
このとき、ブート後にemctlが自動的に動き出す環境では、あらかじめ自動起動させない対応が必要です。
3.jazn-data.xmlの編集
なんとかemctlを止めたら、次はjazn-data.xmlファイルの編集。パスは、
ORACLE_HOME/sysman/j2ee/config/jazn-data.xml
この中に、
<realm> <name>enterprise-manager</name> <users> <user> <name>ias_admin</name> <credentials>暗号化されたパスワード</credentials> </user>
と言う箇所があります。この「暗号化されたパスワード」に所望のパスワードを上書きします。
パスワードは平文で大丈夫です。ただしパスワードの先頭に「!」をつけておくのを忘れないこと。
パスワードは、
- 5文字以上
- 英数字といくつかの記号
- アルファベットで始まること
の3条件を満たすのを忘れないこと。
4.emctlの起動
ここまで終われば、emctlを起動します。
emctl start
動いたかどうかをstatusオプションで確認したら、ブラウザからアクセス。
http://localhost:1810
例によって承認画面がポップアップします。手順3で設定したパスワードを入力して、ログインできればOK。
ちなみに、ここで先のjazn-data.xmlの内容を確認すると、入力したパスワードが暗号化されているのを確認できるはずです。
これで「パスワードのリセット方法教えてください」と、ベンダー・サポートへ尋ねる必要はなくなりましたね。