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Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

20240810




『東京ホロウアウト』読了。
ひさしぶりに、どんどん続きを読み進めたくなる作品だった。

勢い余って、積読の小説まで読み進めたくなってきた。


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今日の缶ビール

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LION STOUT

先日、KALDIで物色した一本、スリランカのスタウトだ。大麦は使用されておらず、カラメルで着色されている。そのせいもあってか、甘さが感じられる。

口当たりはギネスのように滑らかなのだが、カラメルの影響からから、風味に深さが感じられる。とはいえ、コクというほどのものではなく、何か一味違う、という印象を添える程度のものだ。アルコール度数=8%という高さも、その印象に一役買っているのかもしれない。

運動から帰宅し、夕食後の一杯に、このアルコール度数。眠くなってきた。

🔎履歴

  20240712 サッポロ 黒ラベル 生ビール シャープ
強い炭酸
すっきり
  20240713 キリン ラガー ラガー マイルド
穏やかな炭酸
やさしい
  20240714 アサヒ マルエフ 生ビール マイルド
穏やかな炭酸
柔らかい
  20240715 アサヒ オリオン ザ・ドラフト 生ビール マイルド
穏やかな炭酸
ライト感覚
20240716 アサヒ 食彩 生ビール
プレミアム
バランス
  20240717 サッポロ ヱビスビール 生ビール
プレミアム
バランス
  20240718 サッポロ ヱビスプレミアムエール 生ビール
プレミアム
バランス
清涼感
  20240719 ハイネケン オリジナル ラガー 薄口
すっきり、クリアー
  20240720 コロナ エキストラ ラガー 薄口
ドライ
  20240721 サッポロ WITHBEER ホワイトエール ソフトドリンク的
フルーティ
  20240722 ヒューガルデン ホワイト ホワイトエール フルーティ
20240723 キリン ドラフトギネス 黒ビール クリーミー
なめらか
マイルド
控えめ、おとなしい
  20240724 アサヒ 黒生 黒ビール マイルド
  20240725 サッポロ SORACHI 1984 ビール さわやか
すっきり、さっぱり
サラサラ
20240726 キリン 晴れ風 ビール 控えめ
すっきり、さっぱり
サラサラ
  20240727 バドワイザー バドワイザー ビール 万能選手
薄味
すっきり、さっぱり
サラサラ
  20240728 ピルスナー・ウルケル ピルスナー・ウルケル ラガー 爽やか、爽快
  20240729 キリン クラシックラガー ラガー 苦味
コク
  20240730 キリン 一番搾り ラガー バランス
マイルド
コク
  20240731 白鶴 BLUE MOON ホワイトエール フルーティ
ソフトドリンク的
柔らかい
  20240801 シンハー シンハー ラガー ドライ
シャープ
20240802 DHC プレミアムリッチエール フルーティ、柑橘
20240803 キリン ドラフトギネス 黒ビール クリーミー
なめらか
マイルド
控えめ、おとなしい
20240804 アサヒ 食彩 生ビール
プレミアム
バランス
  20240805 BINTANG ピルスナー ビール ドライ
シャープ
  20240810 LION スタウト 黒ビール なめらか
甘さ、カラメル
深み

東京ホロウアウト

たまに、どんどん続きを読み進めたくなる小説に遭遇する。そのような小説を読み始めると、いつもしていること、本来やるべきことに代わって、小説に手を出してしまうのだ。しばらく、そのような小説に巡り合っていなかったこともあり、ひさしぶりの体験だった。

現実、フィクションに関わらず、東京というのは、何かと攻撃され、破壊される場所だ。現実では大震災に空襲、テロ事件もあった。フィクションでは、怪獣に襲撃されることもしばしば、謎の雲に覆われて消失することもあれば、超能力によって消滅させられることもある。この小説の場合は、作中の表現を借りれば「兵糧攻め」なのだが、私が連想したのは壊死、そしてアニメ『はたらく細胞*1だった。

作中では物流を、血液循環に例えていた。それを滞らせようとするのだから、まさしく壊死を狙っているのだ。犯行グループ構成メンバーとしての目的は不明なのだが、首謀者と目される人物、並びにメンバーそれぞれの目的は、壊死させること自体に直結することはない。メンバーそれぞれに主張があり、その声を届けるために首謀者に協力するのだ。
一方、トラック・ドライバーをはじめとする人物たちも、それぞれの動機は、それぞれの本文を全うすることであり、壊死を阻止することではない。
それぞれの思惑と行動を俯瞰すれば、東京という機構を維持するための、つまり壊死させないための、異物と免疫系の衝突が織りなす物語、のように解釈できるのだ。

本来なら、東京の血液循環を支える一構成員であるメンバーたちを、壊死させるための活動に転向させる首謀者は、さながらウイルスのようであり、その存在を自らの犠牲を払いながらも、集団で追い詰めていく主人公たちは、まるで免疫系のようでもあるのだ。特に、首謀者と目される人物を追い詰めたトラック・ドライバーの反応は、アレルギー反応のように過敏で過剰だ。

事件の動機は、不幸の連鎖とNIMBYを伴う、解決策のない話題だ。本質的に、軽々しく扱えない話題でもあるため、この話題について何かしらの結論を導いたり、示唆を提供することはない。軽々しく結論を出すことのできない話題であるのみならず、それを示すことが物語の本旨ではなく、また小説が主張することでもない、という判断によるものだろう。

免疫系の立場から読めばともかく、異物の側に対して、いくらかでもシンパシーを感じる読者には、あまりすっきりした読後感は期待できない。その主張と印象派、現実をなぞるように、同様にフェードアウトしていくのだ。