Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

いわゆる「良い会社」に転職することは難しい。

これは2006年に投稿したエントリーで、以前のブログから引き継いだものです。

良い会社と一言で表現しても、人それぞれのイメージがあって、こんな会社が良い会社です!と言い切れるスタンダードな具体例はないと思う。けれども、おそらくそんな漠然としたイメージながらも一つだけ、全員に共通する要素があるとすれば、それは低い離職率ではないかと思う。なぜならば、

  • 良い会社は労働環境も良いだろうし、より良くしようとするだろう。
  • 良い会社は人間関係も良好だろうし、より良くしようとするだろう。
  • 良い会社は業務内容の不満を感じさせない、適材適所を実行しているだろう。
  • 良い会社は自社に不満を抱く、もしくは今後抱くであろう人間を採用しないだろう。

と考えるから。つまり、良い会社であるならば、何らかの不満により離職する人は少ないのではなかろうか?ということ。

良い会社に限らず、転職するとしたところで、入りたい会社に空きポジションがなければそれは無理です。空いているポジションが存在し、それが外部求人案件として公にされて初めて転職に臨むことが出来るわけです。しかし、いわゆる「良い会社」の離職率は低いのだとすれば、そもそも良い会社の求人案件に巡り合うこと自体が難しいことになります。ただでさえ辞める人が少ない上、その会社に不満を抱いて辞める人も、普通の会社に比べて更に少ないでしょうから。
例えば、独立して個人事業を始める、実家の仕事を手伝わなければならなくなった等、個人的事情による離職、もしくは戦略的人事活動として確保した求人枠、業務拡大に伴う求人などといった機会がない限り、案件に巡り合うことはないのでしょう。

仮にそのような案件に幸運にも巡り合うことが出来たとして、転職市場に目を向けると、そこは文字通り「市場」。どちらが需給に相当するのかは厳密にはともかく、求人案件(需要)と求職者(供給)の関係で成り立っています。 当然のことながら、いわゆる「良い会社」の離職率が低いのであれば、需要は常に少ないわけです。さらに「良い会社」に入りたい求職者は多いでしょうから、常に買い手市場。きっと競争率は高いことでしょう。

このように、いわゆる「良い会社」に転職することは難しいのですが、だからと言って悲観的になる必要はありません。転職先がいわゆる「良い会社」ではないとしても、現状から比べると環境、待遇、担当業務の内容をより良くすることが出来るでしょうから。特に、現状から逃げ出すような転職でなければ、もしくはどこでもよいからとにかく就職したい、と言った状況でなければ、何らかのメリットがないと転職しないと思うのです。
それらのうち環境と待遇が、転職活動を通じて明確になるのではないでしょうか。少なくとも、それらが今までよりもプラスで、残りの要素が仮にマイナスであったとしても、そのプラス要素を相殺しない程度でのものであるのならば、それで良いのではないか、という考えです。

そして最後に一言。いくらこの場で理屈を書き連ねても、そして面接でどんな質問をしようとも、実際入社して働いて見なければ分からない、見えてこない要素と言うのはたくさんあります。例え、その勤務先の第一印象が「良い会社」であったとしても。
こう考えると、そもそも「良い会社」というものが実在するのかも怪しくなってきます。