Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

鶏の酒蒸し

dailyportalz.jp
この記事に感化されて、鶏の酒蒸しを作ってみた。冷静になって考えてみると「なぜ今まで気づかなかったか?」と言った調理方法でもなく、さらに言えば、それは別のレシピの一部として実践しているものだった。それは炊飯器で作るシンガポール・チキンライス(カオマンガイ)だったり、トリハムだったり。

そのような次第で、この場で鶏の酒蒸しのレシピを披露しようとは思っていない。実際それは、調理方法から料理の風味まで、すごくシンプルなものだからだ。一方、デイリーポータルZ(以下DPZ)の記事を強く意識すると、妙な偏見というか、固定観念が芽生えてくる。実は一般的な調理方法であることに気付かない。

ネタにマジレスのような感じもするのだが、この辺の事柄を整理して、レポート的に伝えてみようと思う。

試してみた感想

初めての料理をレシピ通りに調理しないのは悪手の定番なのだが、私はむね肉、料理酒で挑戦した。むね肉は200g/枚ほどのサイズだ。厚いと思ったため、2枚にスライスした。塩で下味をつけたむね肉2枚をフライパンに載せ、DPZの調理法通りにむね肉1枚の厚さ、6文目程度の料理酒で酒蒸しにした。

特にシンガポール・チキンライス、トリハムを料理したことのある人ならば容易に想像できるだろうが、材料と味付けは類似している。シンガポール・チキンライスと比べるならば香味野菜とナンプラーの風味が足りない、トリハムならば砂糖の風味が足りない。残った鶏肉の風味と塩味、酒の風味から生まれる甘さが、この料理の風味だ。非常に素朴で、基本的な風味なのでグルメや美食などと言わなければ失敗しようがない。不味くなりようもない。
個人的には、鶏肉の下味の塩だけでも、塩辛く感じた。薬味を合わせることで塩辛さは緩和される。素朴な風味なので、薬味にハズレはない。マヨネーズ、ポン酢、わさび醤油、思いつくものなら、何でも合う。

レシピ考察

DPZの記事は、コンテンツの特性からか少々煽りのある内容だ。紹介されているレシピをディスるわけではないし、それぞれの調理方法は尊重されるべきなのだが、少々やり過ぎを感じる面がある。DPZのレシピは一つのやり方として、注意したいのは、

  1. 酒は日本酒(純米酒)でも料理酒でも良い。
  2. 酒の分量は調理器具の大きさと、鶏肉の分量に依存する。
  3. 実際のところ、それほど酒はいらない。

レシピは異なるのだが、根本的にやっていることは同じ、というお手本を「みんなの今日の料理」で見つけることができた。材料と調理方法を確認すれば、冒頭でシンガポール・チキンライスやトリハムに言及した理由がご理解いただけると思う。
www.kyounoryouri.jp
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タジン蒸し料理のごとく、手軽にできる料理方法だ。付け合わせの野菜と一緒に蒸して問題ない。むしろ積極的に楽するには、一緒に蒸したほうが良い。
うま味が少なくパサパサになりやすいと言われるむね肉でも、おいしく、柔らかく仕上がるので、コスト・パフォーマンスも良い。
個人的には鶏の肩肉で試してみたいレシピだ。肩肉は希少部位と言われるものの、もも肉よりもリーズナブルだ。脂、肉質、風味は、もも肉に劣らない。その上、分量は希少部位だからか、一人分にちょうど良い具合の分量がパックされていることが多い。何かと具合の良い食材だ。

今年は暖冬傾向で鍋物需要が苦戦しており、鶏肉が安いと言われている。「言うほど暖冬か?」と思うのだが、鶏肉が安いのは有難いので、今冬は鶏肉を積極的に消費している。新しいレパートリーだ。
下準備から調理まで手間暇がかからない。むね肉ならば、あっさり仕上がる。自炊が億劫になりがちな夏場の暑い日にも助かるレシピではないかと思った。
keimei.ne.jp