いわゆる自炊した文書をスキャンニングしてPDF化した際、その文章フォーマットに関わらず、そのファイルは左綴じの文書として処理されます。見開きで表示すると、左側に奇数ページ、右側に偶数ページの順に配置されます。
日本語のような縦書き文書の場合、右綴じの文書として処理され、見開き表示では右に奇数ページ、左に偶数ページを配置してほしいところです。
単一のファイルを操作する場合、このための設定変更はファイルのプロパティを変更します。Adobe Acrobatの場合でいうと、トップ画像の赤丸の部分を操作することになる。
一度に複数のファイルについて同様の操作を施す場合、何とか効率化したいところです。ここでは次のツールを活用して、対応方法を紹介します。
VB.Net (Visual Studio 2017 Community)
iText 7
長くなるため、次のエントリーに分割して紹介します。
- 調査：PDFファイルの変更箇所
- 操作：変更操作に対応するiText 7のコード
- 実装１：Visual Studio 2017へのiText 7導入
- 実装２：Visual Studio 2017での実装
この投稿では、「実装１：Visual Studio 2017へのiText 7導入」を扱います。
Visual Studio 2017のインストールには触れません。必要な方は、こちらをご参照ください。
www.atmarkit.co.jp
Visual Studio 2017で新規プロジェクトを作成します。プロジェクトはWindowsフォームアプリケーション(.NET Framework)を選択します。
PDFファイルの操作にはiText 7が必要です。プロジェクトを作成したら、iText 7を導入します。iText 7の導入には、Visual Studio 2017に統合されているNuGetを利用します。
ソリューションエクスプローラーの「参照」を右クリックし、コンテキスト・メニューから「NuGetパッケージの管理」を選択します。
NuGetタブから検索でiText7を探し、インストールします。iText7.***は不要です。「iText7」だけをインストールします。
PDF操作に必要なライブラリ参照のためにコードを追加しておきます。ファイル参照のためにSystem.IOも参照します。
Imports iText.Kernel.Pdf Imports System.IO
ここまで作業したらコーディングに移ります。
impsbl.hatenablog.jp
