Windows 10 22H2が、Windows 10の最終バージョンになることを、Microsoftが発表した*1。連休直前の発表ということもあり、連休中にWindows 11へのアップデートを検討しているユーザーも多いかもしれない。
特に上書きインストールでアップデートする場合、一見正常に機能しているようで、実は問題が発生していることに気付きにくいのが音声再生の領域だ。特にWindows 10で「ラウドネス等化」を有効にしていたユーザーは、アップデート後に再生テストしてみると良いだろう。設定が有効でありながら、実は機能していないことがある。
この投稿ではRealtek High Definition Audio(以下Realtek)を使用している環境で、ラウドネス等化を再稼働させるまでの流れを紹介する。
先に結論
先に結論に触れておくと、Realtekドライバをアンインストールし、Microsoft標準ドライバで稼働させることになる。どちらを選択するかは、正常に機能するラウドネス等化を選ぶか、Realtekの独自機能を選ぶか、というトレードオフだ。
この投稿では、ラウドネス等化を正常に機能させることを選んだ。
Realtek High Definition Audio
Windows 11のインストール後、Device Managerを確認すると、Realtekは正常に認識されていた。Settingsでも全てが正常に表示されており、Control Panelのサウンド設定から拡張設定を確認しても、一見正常に機能しているように見える。
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しかしRealtek Digital Outputのプロパティから、拡張タブのラウドネス設定をon/off切り替えても、音声に変化がないことがに気付いた。設定を変更しても、Applyボタンが有効にならないことから、次の2つが分かる。
- ドライバは有効に機能している
- 拡張機能が機能していない
正統な対応方法は、可能な限り最新のドライバをインストールすることなのだが、この段階では既に入手可能な最新のドライバをインストールしている。ドライバを再インストールしても、状況に変化はなかった。
このような場合、Realtekドライバをアンインストールした後の再起動で、標準ドライバが適用されることを確認する。そして機能の正常動作を再確認する。
High Definition Audio Device
再起動後、Realtekは"High Definition Audio Device"として認識された。適用されているドライバは2022年9月27日のものだ。Settingsでも全てが正常に表示されている。Control Panelのサウンド設定から拡張機能を参照する。
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ラウドネス等化のon/offを切り替えながら音声再生すると、明らかに印象の異なる音声が再生され、ラウドネス等化が有効に機能していることが確認できる。
RealtekドライバからMicrosoftドライバへ切り替えるトレードオフとして、次のことが挙げられる。
得られるもの | 正常に機能するラウドネス等化 |
失うもの | Realtek独自の音響エフェクト Realtek独自の拡張機能 Realtek独自のコンソール |
もしRealtekの独自機能の方が大事であれば、Realtekドライバを再インストールすればよい。ラウンドネス等価を優先させるならば、このまま使い続けることになる。