PlayStation 4(以下PS4)のコントローラはBluetooth接続を前提としている。他社互換コントローラの場合でも同様だ。しかし、なぜかiPadやAndroidへの対応を記載せず、Windows PCではUSB接続が前提となる旨を記載している商品が存在する。
もちろん対応するBluetoothプロファイルが無ければ、本体とコントローラはペアリングできないし、ペアリングできたとしてもドライバが無ければ機能しない。それらが解決している前提ならば、Bluetoothロゴの取得有無は置いて、Bluetooth機器同士は相互に接続できるはずなのだ。
その一方、PS4、Nintendo Switchなどゲーム機用コントローラをPCに接続するためのUSBドングルが発売されている。これは、このような製品を売るための方便なのだろうか?あるいは別の意図、事情があるのだろうか。
個人的に試してみた限り、他社互換製品のPS4コントローラでも、Windows PCとのBluetoothペアリングは可能だ。タッチパッド以外のボタン、スティックも機能した。iPadやAndroidともペアリングできた。
ペアリング方法はSony純正コントローラと同じ方法だ。当たり前すぎる方法だからなのか、これがマニュアルには記載されていない。この投稿では、その方法から、動作確認方法までを紹介する。
なおNitendo Switch互換コントローラに関する同様の話題を、次の投稿で扱っている。関心があれば、こちらも参照してほしい。
impsbl.hatenablog.jp
前提
この投稿では、他社互換製品のPS4コントローラとは次の商品を指している。
これ以外の製品が、この投稿通りに機能するかは分からない。
念のため補足しておくと、このコントローラは、いわゆる技適(技術基準適合証明)を受けている。
工事設計認証番号 210-158231
ちなみに、商品説明には「USB-Cの充電端子で」と記載されているのだが、正しくはMicro USB Type-Bだ。
Windows PCに搭載しているBluetoothコントローラは、次の投稿で紹介している製品だ。このボードはIntel AX200を採用している。
impsbl.hatenablog.jp
加えて、次の機器ともBluetoothペアリングした。
ペアリング
Sony純正のPS4コントローラには、次のボタンが搭載されている。
- HOMEボタン
- SHAREボタン
この2つのボタンを同時に押し続けると、コントローラに搭載されているLEDが2回の点滅を繰り返す。この状態がペアリング・モードだ。この状態で本体側からコントローラを識別できる。
今回使用した製品は「Wireless Controller」と識別できた。これは、このコントローラ自体の識別名称だ。いわゆるBluetooth対応ゲームパッドの総称ではない。
iPadの場合は、「DUALSHOCK 4 Wireless Controller」と識別できた。
Windows PC | Android | iPad |
---|---|---|
機能テスト
Windows PCでは、接続したコントローラの
- 動作テスト
- キャリブレーション
に対応している。
Bluetooth接続後、コントロールパネルの「デバイスとプリンター」にコントローラが表示される。該当コントローラのコンテキスト・メニュー(右クリック・メニュー)に、設定に通じる項目が含まれている。今回の場合は「Game controller settings」だ。
設定画面の「Properties」が動作テスト、キャリブレーションに通じている。
「Settings > Calibrate」でキャリブレーションのウィザードが始まる。
「Test」では、接続しているコントローラの機能テストができる。コントローラのボタンを押すと、Window中の対応しているマークが反応する。
アナログ・スティックを倒せば精度や反応を確認できる。
PS4コントローラにはタッチパッドが搭載されているが、この機能を確認する方法はできない。どうやら認識されていないようだ。
音声入出力
コンテキスト・メニューの「Properties」で、コントローラがどのように認識されているかを確認できる。ここで注意したいのが、Bluetooth接続、USB接続の違いだ。
PS4コントローラにはマイク端子が装備されており、ここにマイク機能付きの優先イヤホン、ヘッドホンを接続することで、音声チャットなどを利用することができる。
Bluetooth接続では、単なるコントローラとして認識されていることが分かる。この状態で、音声入出力は機能しない。
USB接続では、次の2機能が認識されているのが分かる。この状態でコントローラに有線イヤホンを接続すれば、音声出力が機能するし、マイク機能を備えていれば、音声入力も機能する。
- ヘッドセット イヤフォン
- ヘッドセット マイク
余談
純正コントローラは高価なので、他社互換製品を探すのは常套手段ではある。しかし、Windows PCをはじめとするPS4以外の機器で利用する前提で考えたとき、たとえその互換製品であったとしても、労多くして益少なし、な印象が残る。と言うのも、同価格帯により信頼できそうな製品が存在するからだ。例えば8Bitdoの製品だ。
結果としてBluetooth接続できたとしても、定かではない仕様のためにコストを追求するよりも、黙ってこの辺の製品を買っておくのが、リスクの少ない妥当な対応と思う。
もう一つ、Xinput系、DirectInput系のコントローラの違いについても意識しておきたい。手軽に利用したいならば前者だが、ボタンのカスタマイズを多用する場合は後者だ。この投稿のコントローラは後者に該当する。
通常は、どちらか一方にだけ対応しているのだが、コントローラの中には、一つで両方に対応しているものがある。