今晩のFOMC待ちの相場と言われているが、ベンチマークはともかくとして、ポートフォリオ構成銘柄、特にその構成比率や影響力の大きな銘柄の動きについては無関係のようだ。昨日同様、同じ銘柄が足を引っ張る。
とうとうTOPIXに追い抜かれる直前まで来てしまった。今のペースが続けば、”さわかみ”にも追い抜かれることになる。
ひふみワールド | 119.63 |
ポートフォリオ | 109.76 |
TOPIX | 109.49 |
さわかみ | 108.00 |
日経平均 | 106.73 |
ひふみらいと | 100.90 |
ひふみ投信 | 103.73 |
脳の生い立ちをひもとく
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大学からは、関心のある話題のクラスがなくなるか、期待するほどのレベルではないクラスばかりとなり、新型コロナ感染前までは、毎月開催されていた東証アカデミーもなくなり、生活から聴講の機会が、すっかりなくなっていた。今日は、ひさしぶりの聴講だった。
題材への関心もさることながら、印象に残ったのは、講師である河崎氏の考え方だった。
一つ目は、人間は、自分の手が届くと思っていることに対して努力する、ということだった。あるノーベル賞受賞学者が、受賞する前のエピソードだ。その学者の誕生パーティには、ノーベル賞受賞者が出席していた。その学者は誕生パーティの場で、自分のこれまでの実績をプレゼンテーションしていたのだという。
誕生パーティの場で、なぜそのようなことに一生懸命なのかと、出席者へ河崎氏が尋ねたところ、ノーベル賞受賞は、実現可能な範囲、努力すれば手の届く範囲にある者と、その学者は考えているから、ということだった。一般人からすれば、その受賞など運以外の何ものでものないのだが、それを運とは考えない、日々の営みの積み重ねによって手の届く範囲にある出来事だと思っていれば、自ずとそれに向かって努力をする、ということだった。
実際に努力を伴うかは置いて、それに通じる話題を連想させた。それは嫉妬についてだ。ゴールのようなものではなくとも、例えば、将棋の名人やアスリート、ZOZO創業者の前澤氏やイーロン・マスクのような、飛びぬけて大差の付いた存在に対して、嫉妬する人は少ないだろう。しかし昇進や出世、事業での成功など、周囲の人たちには嫉妬することが往々にしてある。原因の一つは、それは自分でも達成可能だと「信じている」のに、それが実現できないからだ。
この嫉妬を努力に転換し、その情念を努力の継続に振り向けることができれば。
二つ目は、実力とキャリア形成に対する日米研究者の意識の違いだった。アメリカ留学経験のある河崎氏が気づいたのは、米国の大学院生は小さな研究室に所属したがるのだという。それは、
- 比較的やることの多い環境に飛び込むことで、実力が付く。
- サポートが手厚いので、やはり実力が付く。
- 確かな実力を身につけ、卒業後に大きな研究所に所属する。
という目的と、キャリア・プランに基づいているのだという。自分のやりたい研究は、卒業後なのだ。そのための研鑽に重きを置いている。
一方、日本では大きな研究室に所属したがるのだという。それはどうやら、実力よりも、どこに所属しているかに重きを置いているようなのだ。
これはとてもよく分かる。結局、卒業大学や就職先企業のような、自分がどこに所属しているかが重要で、自分で何ができるか、は重要視されないのだ。東大にしてこれなのだから、これが日本社会の本流みたいなものなのだろう。