次期アベノミクスと半導体産業
2018年10月 | 第4次安倍第1次改造内閣 |
2019年 9月 | 第4次安倍第2次改造内閣 |
2020年 9月 | 安倍首相、辞任 自民党総裁選出、菅首相 |
2021年10月 | 自民党総裁任期満了 |
菅政権「9月5日のパラ閉会後解散」という見立ての説得力 | 北島 純 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
内閣総理大臣と自民党総裁を兼任するのが習慣なので、自民党総裁選に関連して内閣総理大臣が後退する可能性がある。見込みのありそうなシナリオは、
特に3は株式市場にポジティブな影響を与えそうな印象がある。2012年の第2次安倍内閣のシナリオの再現に繋がるからだ。新型コロナの流行からオリンピック開催に連動して、株式市場が大きく下落していく。そして、安倍首相の再登板で大きく上昇する。
加えて半導体産業が、次のアベノミクスの題材になるかもしれない。そうなると値嵩株が、さらに高値を付ける可能性もありそうだ。
このまま株式市場が低迷が続き、何かのきっかけで大幅下落するとして、
9月の総裁選で安倍再登板となれば、2012年の第2次安倍内閣のシナリオが再現されるだろうか。
そのとき、次のアベノミクスには半導体産業が加わるのかもしれない。
そうなれば、値嵩株がさらに高値を付けそうな予感がする。
「コスパ」の良い会社
diamond.jp
現代人は「コスパ」を重視するのだという。
- 最短で答えに辿り着く
- 最短で成果を出す
- 最短で目的を達成する
などなど。
決断に伴い消費される思索的なリソースを、本質的に重要なことに集中させるため、本質的ではないことには注力しない、などと理由付けされ、いかにも効率重視なのだが、本音は「いかに間を省き、楽をするか」だ。そして、それを体現した日本企業がパナソニックではなかったか、と私は思う。
かつてパナソニックが松下電器だったころ、「うちの商品開発部は品川にある」と言って憚らず、「真似下電器」とも呼ばれていた。品川とはSonyのことだ。そして現在も、電池、住宅事業をトヨタに押し付けるなど、自分たちにとっての「コスパ」指向は健在だ。
このような会社なのだから、退職金を4000万円上乗せしてリストラを迫っても、何も不思議がない。4000万円上乗せされるのだから、率直に言って非常に恵まれている条件だ。記事では、次のように言うのだが、
「氷河期世代を生み出し、第二のベビーブーム世代を育成することに失敗して日本が長期衰退コースに入ることを確定させたかわりに、4000万円払ってでもやめてほしい人材しか育成できませんでした」という現実こそ、失われた30年の本質でしょう。
パナソニック割増退職金4000万円の衝撃(城繁幸) - 個人 - Yahoo!ニュース
率直に言って、パナソニックだけでなく、リストラを迫られる立場の人たちにとっても大成功だ。たとえ、4000万円払ってでもやめてほしい人材しか育成できなかったとしても、これまで大ブランドとして存続してこられたのだし、4000万円払ってでもやめてほしい人材は、通常の退職金に、さらに4000万円上乗せしてもらえるのだ。
傍から見れば、この現実こそ、失われた30年の本質、だったとしても、当人たちからすれば大成功なのは間違いない。何ら、本質的な努力をせずに、ここまで到達できたのだから。「コスパ」は相当に良好だ。
結局、足の引っ張り合いに通じるのか
anond.hatelabo.jp
製造業に関連して、興味を引く話題があった。特に注意を引いたのが次の一文だった。
中国が今強いのは、世界中の技術情報を中国語に翻訳しているからだ。
控えめな観点からのポイントがあるかもしれない。まず個人レベルでも著作権尊重が浸透しているから、個人ブログの翻訳でさえ、当人の許可を得たうえで翻訳する人もいる。金盾があるので、ネット情報の個人レベル翻訳がどこまで活発なのかは分からないが、ブログなどに限らず、違法なコピーも含めて、翻訳は日本以上に積極的な予感がする。
違法コピーと同じ感覚で、日本のアニメ作品が面白いと思えば、勝手に翻訳字幕を付けて公開するだろうし、まして個人ブログとなれば引用どころか、自らの発信にしてしまう事すらありそうだ。
しかし、これは控えめな観点からの推察で、積極的なポイントは、日本人の英語に対する取り組みと、マウンティングにありそうな気がしている。具体的には、
- 外国語情報を日本語にして、広めようと考えない。
- むしろ外国語をそのまま読ませる努力を強いる。
- 例:IT情報は英語が早いので、エンジニアは英語が読めなければ。
- 自分の解釈は日本語で流布するのは積極的だが、情報そのものは日本語化しない。
- むしろ外国語をそのまま読ませる努力を強いる。
- 外国語情報を日本語にしても、
- 翻訳が下手、適当。
- 特にIT関連書籍の翻訳
- 読むだけで、実践しない。
- 端的に読まれない、読んでない。
- 読んだ「評判」だけを読む。
- 翻訳が下手、適当。
- 外国語話者の優越維持
- マウンティング
- ポジション・トーク
端的には、そもそも外国語情報を日本語化して伝えようとしないし、伝え方も下手、読者のレベルも低い。さらに外国語(具体的には英語)ができることの優越を重視し、自分のスキルに迫るほどでもない人達を軽視することは、結果として、そのような人たちのために外国語の情報を分かりやすく伝えよう、広めよう、という意思が芽生えるどころか、そのような意志すら生じることがない、と言ったところだ。
加えて、次の一文だ。
世界中に中国人が移住し、ネットワークがあるからだろう。
留学生の話題でよく聞く、向こうでの事情だ。
- 日本人だけで固まる
- 日本人は、日本人が嫌い
結局のところ、日本人同士で固まっているので、留学してもそれほど語学が上達したわけでもない。加えて、日本人同士が嫌いなので、お互いのできないところを、お互いがカバーして助け合うシナジーもない、といったところだ。
そして、そのような傾向に輪をかけるのが「自己責任」論だ。お互いの足を引っ張り合う意思がなかったとしても、結果としてそのように機能することになる。