Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

20210508

インバウンド、地産地消スタグフレーション

新型コロナ感染に伴う経済停滞を予見して、半導体業界は生産を縮小した。一方で、WFHなどに伴うPC需要に応える一方、自動車などの部材に必要なラインを縮小したことから、金融緩和に伴う比較的大型の消費に応える方面の供給が滞ることとなり、半導体ボトルネックになっている。

もしインバウンドが復活するならば、同じ構図の減少が起こるのではないだろうか。それは地産地消的な地域経済の縮小に伴う供給不足がボトルネックになり、インバウンドの需要に十分にこたえることができなくなることだ。加えて、日常の需要にインバウンド需要が重なることによって、スタグフレーションのリスクもある。


アベノミクスにおいて数値目標を達成できたのは、観光事業だけだった。政府は支援給付金を給付しているのは、コロナ後に復活するであろうインバウンドに備えて、関連産業を維持しておく意図もあるのだろう。
一方で、度重なる緊急事態宣言と、それに伴う休業、時短要請によって経済環境は縮小している。特に地産地消の傾向が強い地域では、その地域全体の経済活動、規模を縮小するに留まらず、エコ・システムを構成する組織の体力次第では事業をたたむ組織も現れるだろう。結果として、地産地消の仕組みが成り立たない、稼働したとしてもフル稼働できない可能性がある。
結果として、インバウンドが復活したとしても、その需要に応えきれる状態までに回復するには時間を要することになる。その時間の間もインバウンド需要が維持されていれば、まだ投資回収の見込みはあるが、状態回復までに需要が縮小すれば、次のダブル・パンチを見舞われることになる。

  • 状態回復までの事業機会損失
  • 状態回復後の投資回収機会逸失

加えて、インバウンド需要とは無関係に常在する日常的な需要にもこたえなければならない。仮に日常的な需要に応えられる規模の経済が維持されていたとすれば、本来ならば余剰生産分であるはずのインバウンド需要分が日常的な供給からは外れるため、物価は上昇することになるのだろう。インバウンド需要による経済成長を見込んで賃金が上昇すれば良い。そうではない場合、景気後退によって下がった賃金のまま、物価上昇に直面することになる。スタグフレーションだ。

このとき円安であれば、海外観光客にとっては絶好のバーゲン状態になるのだろう。

スイッチング・コスト、脳のアイドル・タイムと発想

何かにとりかかっているとき、別のことに対応しなければならなくなると、対応の切り替えに伴い本領発揮までに時間を要することがある。複数のことを同時進行しなければならない場合、細かく切り替えながら対応すれば、なにも本領発揮できないままマルチタスク対応を迫られることになる。スイッチング・コストだ。
仕事の切り替えるのではなく、仕事と休息を切り替える場合でも、スイッチング・コストは発生する。本格的に休息のペースに戻るにも日数を要する。

何も考えていない状態のとき、脳は蓄積された情報を生理、分析しているのだという。何もしていないからアイドル状態というわけではなく、意識されずとも何らかの処理が働いているのだ。その処理の結果、突如として何らかのアイデアや、ひらめきがもたらされることがある。

このような特性を前提にすると、日帰り、1泊程度でリゾートに出かけるというのは、あまり効率の良い行いではないのかもしれない。仮に数日から1週間を過ごすことができたとしても、スケジュール管理しながらお楽しみに時間費やすのでは、きっと仕事と遊びが切り替わっただけで、脳にとっては何も状態は変わらないだろう。
きっと本来のリゾートの楽しみ方というのは、まとまった時間を、本当に何も考えずに過ごすべきなのだろう。

日本では、外資系企業など一部の環境を除けば、長期休暇の習慣はほぼ皆無だ。その一方で、ゴールデンウィークに代表されるように、単発の祝日は多い。
外国には、日本ほどの祝日はないが、習慣としてある時期に長期休暇をとる習慣がある。以上の事情が意識された結果なのかは分からないが、外人の休み方は理に適っていると思うのだ。