これは2007年に、旧ブログへ投稿したものです。加筆、修正の上、こちらへ移行しました。
映画『墨攻』の原作はコミック版だ。そして、コミック版『墨攻』の原作は小説だ。『墨攻』のオリジナルは小説なのだ。主題やテーマは同じでも、それぞれについてアレンジが施されており、筋書から展開まで、作品の趣は全く異なっている。
impsbl.hatenablog.jp
映画版から辿れば、小説版は原作の原作に相当する。映画化に伴う省略やアレンジよりも、伝言ゲーム的な成り行きから*1、全く別の話に仕上がってしまったのではないか、と邪推してしまうくらい、映画版と小説版は、その内容が異なっているのだ。
映画版と対比すれば、それぞれのストーリーがお互いのif展開に相当するような内容だ。あの局面でこのように対応していれば、展開はこうだったのかもしれない、そのような楽しみ方ができる。
結末だけでなく、主人公の人物像からして、異なっているのだ。