かつて運営していて、今は放置しているブログにTOGAF関連の情報を求めてのアクセスがあることに気づきました。中途半端ではあるのですが、TOGAF関連の情報は次のwikiにまとめています。
seesaawiki.jp
このエントリーは、その放置しているブログから引き継いだものです。情報は2008年のもので、TOGAF 8の内容に基づいています。wikiはTOGAF 9のものです。wikiと併せてご参照ください。
Business Scenarios
Business Scenariosは、次の要素を識別、特定し、文書化するためのツール、もしくはプロセス。
‐Problem
問題点とその重みづけ
‐Business and Technical Environments
どこで問題が発生しているのか、何が問題なのかも特定する。
‐Objectives and Measures of Success
何がどうなったら成功なのか？をきちんと定義する必要がありますね。
‐Human Actors
分析対象に関連する人的要素。
‐Computer Actors
分析対象に関連するIT要素。
‐Roles and Responsibilities
Actorごとの役割や責任をまとめるだけでなく、それぞれの成功要素、指標を定義する必要もあります。
作業進行も、上記項目を順番に確認していくことが、そのままBusiness Scenariosのステップとなります。各項目の分析においては、
情報収集→分析→レビュー
の過程を経ることになりますが、このとき注意したいのが、SMARTであれということ。SMARTとは、下記要素の頭文字を合わせた用語。
Business Scenariosでの活動は、次の要素を反映したものではければならないということです。
Specific‐目的志向
ビジネス・ニーズを定義し、それに忠実であること。
Measurable‐測定可能
評価指標を定めること。
Actionable‐行動可能
問題を分類し、解決の糸口、意志決定要素を提供すること。
Realistic‐現実的
諸々の制約事項の範囲内で、問題を解決可能であること。
Time-bound‐期限付き
問題解決の終了条件を定義すること。
Business Scenariosは、ADM Cycleでも特にステークホルダーやビジネスのニーズを確認する場面で登場するツールですが、ことPhase Aにおいては、その最終ステップで
Statement ofArchitecture Work
Architecture Vision
をまとめるためにも利用されます。要は、そこに記載されている内容は、Business Scenariosによって収集され、分析された情報に基づいているということです。
