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Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

最高の人生の見つけ方 - THE BUCKET LIST


最高の人生の見つけ方 予告編
映画『最高の人生の見つけ方』公式サイト
これは2008年に投稿したエントリーで、以前のブログから引き継いだものに加筆したものです。

とにかく金だけは持っている年寄りと、教養はあるけれども金はない年寄り。余命6カ月を宣告された二人は、これまでの人生における選択を受け入れると同時に、残された時間でやるべきこと、やりたいことをリストに書き出し、実行に移す。このリストが原題の棺桶リスト(THE BUCKET LIST)に通じる。

死ぬまでにしたい10のこと」の年寄り版を連想するのだが、作品の印象は全く異なるものであった。

その違いはリストに記載されるタスクと、その取扱いに顕著に表現されている。「死ぬまでに~」の主人公のリストは、これまでにやりたかったこと、我慢してきたことをまとめた、いわゆるwish listであるのと同時に、あとに残される人たちのために、主人公がこの世を去るための準備を記録したものでもあった。
結果として「死ぬまでに~」は、主人公がリストされたタスクを、自身の生活圏内で薄々と遂行していく様を通して、人生の目的、生の実感を観客に見出させる作品であった。

一方「最高の~」に登場するリストは、とにかくwish list。何十年間、いままで我慢してきたことを、自身の生活圏内を飛び出して、とにかく金と勢いで一気にこなす。
スカイ・ダイビングに始まり、自家用ジェットでエジプト、インド、ヒマラヤ旅行など、年寄り二人の諸国漫遊記の感すらある実行タスク。
ここまで扱いが違うと、リスト以前に、そもそも映画自体の趣旨が異なるのではないか、と想像するところであるが、リストされている項目そのものが、この映画の本題なのではない。

リストに含まれる項目のうち、次の2項目がストーリー上の伏線となる。

  • 見ず知らずの人に親切にする。
  • 世界一の美女とキスをする。

そして、これを実現するためにこなさなければならないこと、気づかなければならないことが、この映画の一番大切なメッセージへつながる仕掛けだ。それはリストには掲載されていない。

それはピラミッド上でのモーガン・フリーマンからジャック・ニコルソンへの問いかけに表れる。古代エジプトの世界観では、天国の門前で2つの質問に答えなければならない。その回答次第で先に進めるかどうかが決まるという、その問いかけとは、

  • 自分自身の人生において、喜びを見出したか?
  • 自分自身の人生において、他者に喜びをもたらしたか?

ところで、この棺桶リストは年寄り二人がそれぞれに持っているものではなく、一つのリストの完遂を二人で取り組んでいる。おそらく二人が劇中で行った行動を通して、先の古代エジプトの問いかけにもYesと回答できるシナリオを期待したのだろう。そして、それはきっとこんな感じだ。

また、

「死ぬまでに~」が薄々とした中に、人生の目的と実感を提示しているのに対して、「最高の~」は人生の喜びを提示している。
似たような題材を用いて、似たような展開を示していながら、メッセージ性を変えることで作品のイメージまでも大きく変化させることで、作品の印象が全く異なるものに仕上がっている。

  • 鑑賞前の心得

死ぬまでにしたい10のこと」は意識しなくてもよい。

  • 居眠りポイント

人によっては、映画のテーマそのものが眠いかもしれません。

  • 一言ストーリー

二人の年寄りの諸国漫遊と、人生の再定義。


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