Technically Impossible

Lets look at the weak link in your statement. Anything "Technically Impossible" basically means we haven't figured out how yet.

BLAME!and so on―弐瓶勉画集

これは2006年に投稿したエントリーで、以前のブログから引き継いだものに加筆、修正したものです。

BLAME!and so onは副題にあるとおり、弐瓶勉の画集。とはいえ、主題にBLAME!*1とある通り、そのメインはBLAME!のスケッチやコミック中のカラー・ページの拡大版、そしてイメージ・イラストなど。
BLAME!以外にも取り上げられている作品がありますが、BLAME!の占める割合は大きいです。


画集以外にも、作者と担当編集者のBLAME!解説が収録されています。解説や背景、作者自身も実は設定の詳細をはっきり把握していない、推測の域を出ていないと思われる、作者自身としての見解や考え、発想の背景が、画集の大判見開き数ページをぎっしりと埋め尽くしています。一読者として作者の考えに触れながら、「ほぉ~、なるほど」と思いつつ...非常に読みにくい!

BLAME!以外にも、東京の風景をBLAME!風超巨大建築で味付けしたMEGALOMANIAも収録されています。個人的にはBLAME!の解説に並んで、この画集のメイン・ディッシュ的存在です。STUDIO VOICEの連載を良くまとめてくれました。こういうものこそ、画集などという扱いでなければ切り出してまとめられないでしょうからね。

また、DEAD HEADSという季刊アフタヌーンに収録された連載モノ的な続きを予感させる、読み切りマンガが掲載されています。BLAME!ABARA*2的なSF感覚ゼロ。謎の感染病が発病したゾンビが徘徊するBIO HAZARD的風景の中、発病したにもかかわらずゾンビ化しない女性を主人公が匿いながら逃避行(の始まり)的ストーリなのですが...

  • BIO HAZARD的風景
  • 謎の感染病
  • 発病したのにゾンビ化しない少女

これにBLAME!的SF感覚を加味すれば、これはBIOMEGA*3の元ネタですね!?

このような内容ですので、好きな人たちには文句の無い内容だと思いますが、そんな愛すべきBLAME!者、弐瓶勉好きはともかく、本気で「画集」的要素を求めて購入するとバカを見る人も出てくるでしょうね。
本の厚さや大きさが「画集」の価値を決めるわけではありませんが、やはり「画集」と言い切ってしまうには、その内容や充実度は薄いと思います。タイトル通り、BLAME!ありきなのかもしれません。